設立趣意書

 埼玉県西部に位置し都心より1時間、奥武蔵自然公園の玄関口にある飯能市は人口約5万5千、の自然環境に恵まれた地方都市として発展して来た。

 未曾有の経済繁栄の影で、われわれの社会にはいま、功利と功利、エゴとエゴの対立論争ばかりが横行し、豊かな緑と清流にかこまれたわが郷土飯能にも、乱開発と人心の荒廃が、急速に押寄せようとしている。

 われわれは、敗戦後の混沌のときに、多感な少年時代を過し、そして青年期への途次に、われわれ国民が、掛替えのない自然と、人間精神の面において多くのものを失いながら、あくなき物質文明の追求をつづけ、ついに重大な転機にさしかかった現在までを、それぞれの立場・職業を通じてつぶさに看、体験して来た。

 われわれの社会が、失ったものは何なのか。われわれの社会がいま何を必要とし、そして未来にむかって希求しているものは何なのか。われわれ青年に期待されているものは何なのか。

 われわれは、ひとりひとりが真剣に考えつづけてきた。われわれの誰もが、次代を担う青年として、重大な責任を痛感している。その故に、われわれの社会が見失いつつある謙譲や奉仕のまごころ、隣人や自然への愛情を育て、不偏不党、真の民主主義の上にたつ歪みのないほんとうの“明るい豊かな社会”の実現にむかって、志を同じくする友人たちと手を握りあい、いまこそ第一歩を踏みださなければならない、と考え、いくたびも語りあい、ここにわれわれは『飯能青年会議所』を設立することとした。われわれは、われわれのすすむべき道を“青年会議所運動”のかかげる方針と幾多の足跡のなかにみたからである。

 われわれには円熟はまだない。しかし何よりも若さがある。理想があり、情熱があり、団結がある。われわれは不断の自己研修に務めるとともに、市民の先頭にたって、勇気をもって、地域社会に、国家に、世界に発言し、強力に活動を展開してゆく決意を確かめあった。 新生『飯能青年会議所』に対し、先輩青年会議所各位並びに各界諸兄姉の温かいご支持とご鞭撻を戴くことができるならばこれに過ぐる幸せはない。

 1973年5月

飯能青年会議所設立準備委員会

 創立宣言文

 われわれは、「明るい豊かな住み良い社会」を築くことを永遠の目標とし、自己の開発、社会への奉仕、世界の人々との友情を三つの柱として、平和的秩序を確立しつつ、人々と共に考え語り合い、自らひたいに汗して行動することを誓い、ここに飯能青年会議所の創立を宣言する。

 1973年11月11日

飯能青年会議所   

初代理事長 細田吉春